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【連載】地産地消のFarm to Tableなグルメ店 Vol.1   ◇キチトナル キッチン × 百姓屋つぐみ◇

浜松・静岡の「地産地消のFarm to Tableなグルメ店」を、特に農園さんとの関係に焦点をあててご紹介していく本連載。「地産地消」や、「Farm to Table」と呼ばれる考え方を実践するお店ってどんなお店?美味しいの?などのギモンを掘り下げます。

この頃よく耳にする、「Farm to Table(ファーム・トゥ・テーブル)」とは、生産から消費まで一貫した安全管理をするという考え方。例えば、野菜の場合、生産農場からスタートし、途中で経由された加工業者などまでがすべて明確な野菜だけを取り扱うということ。アメリカ発祥のこの考え方は、安心安全にこだわる人々に支持されて、日本にも少しずつ広がりをみせています。

■【Vol.2】 オスピターレ バイ ブルックリン × 加藤農園 はこちら

http://womo.jp/campaign/wp/contents/地産地消のFarmToTableなグルメ2/

【Vol.1】 キチトナル キッチン × 百姓屋つぐみ

▶ KICHI TO NARU KITCHEN SHIZUOKA(キチトナルキッチンしずおか) オーナー : 吉村さん

webサイト

http://shizuoka.womo.jp/gourmet/shop/index/ID/626

住所 : 静岡市葵区七間町5-8ミライエ七間町
定休 : 月曜日

▶ 百姓屋つぐみ 芦沢(あしざわ)さん

webサイト

http://tabinnchu.eshizuoka.jp/

農場の場所 : 富士山麓。有機・無農薬の野菜を年間50種類以上育てる。

「おしるこみたい」な、ほうれん草の根っこ

キチトナルキッチンの吉村さんが芦沢さんの野菜に出会ったのは、冬の寒い日。
ほうれん草の根っこを食べさせてもらったところ、あまりにも甘くて「おしるこみたいだ!」と思ったそう。

・・・おしるこみたいなほうれん草の根っこって、想像つきませんよね・・・。というより、そもそも、ほうれん草の根っこって食べたことないです。
「そうですよね。でも、冬の野菜は根に栄養を貯めます。ですから、いちばん味が詰まっているのは、実は根っこだと思います。百姓屋つぐみさんのほうれん草には、寒い冬を生き抜こうとした力が結集していると感じて」(吉村さん)。

その甘い根っこの秘密は、土へのこだわりにあります。
百姓屋つぐみの芦沢さんは、「もう、野菜を作るというか、土を作っています」(ちなみにこれが、インタビュー時の第一声でした)。
「有機、無農薬の肥料を使った土作り。なんていうかとにかく、ずっと土をやっていて。えっと・・・くちべたですみません・・・」。えっ、あ!いえいえ!そんなことありません!

特にいちおしのお野菜は?と伺うと、「有機無農薬の良さは根っこに出やすいので、特に根菜類がいいです。じゃがいも、ニンジン、大根。それに、これからの季節はきゅうり、ナスなど。ぜひ食べて欲しいです」とお答えが。

今年6月17日(水)に採れたての野菜の写真がこちら。

土がたっぷりついたニンジン!真ん中のオレンジは普通より太くて立派ですし、右の紫や左の黄色は長くて力強く曲がっています。まっすぐ伸びた葉も印象的。

今が旬のズッキーニは、まるまるピカピカ。

花つきズッキーニ。オススメの食べ方を伺うと、「僕は、シンプルに揚げたりするのが好きです。炒めたり。天ぷらも美味しいですよね」と教えて下さいました。

地産地消は、信頼関係から

吉村さんは、「(百姓屋つぐみの)芦沢さんは野菜作りにまじめな人で、とことんまで無農薬にこだわっていて。おかげで、お客様に安心して美味しい野菜を楽しんでもらうことができます」と絶大な信頼を寄せています。

芦沢さんも、レストランで自身の野菜が扱われることへの期待は大きい様子。「レストランなら、たくさんの人に無農薬野菜を楽しんでいただけると思います。少しでも、つぐみの野菜の良さや、他との違いを、様々な方に感じて欲しい」と話します。

野菜たっぷりの定番メニューの数々。おもいっきりほおばりたい。

芦沢さんのブログより。「じゃがいもを植えました(2013年冬)」「トマトがまんまるです(2010年7月)」

らに、「こだわりの野菜を使った料理を通して、静岡を元気にしたい」と言う吉村さん。「お客様や農家さん、地域の方、スタッフといった当店に関わるすべての人が”吉”、つまり幸せになれることを目指しています」。芦沢さんも、「実際、僕もとてもよくしてもらっていて。いつも大切に野菜を使ってくれ、感謝です」。

このような二人の信頼関係は、にわかに出来上がるものではないと想像します。芦沢さんの土から吉村さんの料理まで、作り手の思いがしっかりバトンされているのは、やはり地産地消ならでは。顔を知る者同士のこだわりの賜物ですね!

ぜったい食べて!オススメメニュー

今日はどんな野菜がのってるのかな・・・!

womoスタッフのおすすめメニューは、「五種の日替わり惣菜 野菜のスープ(サラダ付き)」。芦沢さんから直送で届く旬の野菜が、彩りよくプレートの上に並びます。
野菜の濃いおいしさや、季節を感じられる楽しみは、キチトナル キッチンと百姓屋つぐみのコラボレーションならでは。
口下手だという芦沢さんが野菜に込めた想いは、吉村さんの料理を通して伝わってくるようです。
(取材:womo編集部 稲葉、岡田/編集:womo編集部 遠山)

更新日:2015/10/7

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