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【大学生カフェ 和み】大学生たちが営むキッチンカーカフェが2021/2/17(水)に人宿町で再開

【大学生カフェ 和み】大学生たちが営むキッチンカーカフェが2021/2/17(水)に人宿町で再開

静岡市葵区人宿町に2020年11月13日にオープンした、白いおにぎり型のかわいいキッチンカー「大学生カフェ 和み」。1か月強の一時休業期間を経て営業を再開したということで、「大学生カフェ」とはどういうお店なのか、事業を営む代表の吉村高彦さんにお話をうかがった。

2021/2/17(水)OPEN! カフェ・人宿町「大学生カフェ 和み」

「大学生カフェ 和み」の抹茶ラテは抹茶を点てて淹れる

天気がよい2021年3月末、人宿町にある「大学生カフェ 和み」を訪れた。
「大学生カフェ 和み」は地元静岡の大学生が営むカフェ。
おいしいカフェメニューを楽しめるのはもちろん、大人と学生とのコミュニケーションの輪が広がる場所でもある。

看板メニューは静岡県産抹茶を使った「オーガニック抹茶ラテ」。
既製品の抹茶シロップを使うのではなく、オーダーを受けてから抹茶を茶筅(ちゃせん)で点(た)て、それからミルクと合わせるのだ。
「都度、抹茶を点てていますし、コーヒーもハンドドリップなので、必然的にお客さまをお待たせすることになってしまいます。ですが、その間、お客さまと会話をするのも一つのねらいなんです」と吉村さんは話す。

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アイス抹茶ラテの場合、ミルクの上に点てたばかりの抹茶を注ぎ入れると、二層に分かれて写真映えする飲みものに。
吉村さんが描くイラストやメッセージもかわいい。
基本的にはテイクアウト用のプラカップでの提供だが、じっくり腰を据えてスタッフと会話していくという場合は、グラスで提供することもあるそう。
他にも、抹茶イチゴラテ、抹茶ミカンラテ、抹茶レモンソーダ、抹茶コーヒー、抹茶バナナスムージーといった抹茶メニューから、ほうじ茶ラテやバナナスムージー、タルトやパイなどのフードメニューも提供している。

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お客さんは近隣住民や職場がこの近くにある人、小さなお子さんを連れたお母さんなど実にさまざま。
出勤途中に購入されていく方もいるようで、ちょうど取材中に「ホットコーヒー、お願い。5分くらいしたらまた来るわ」という常連の方も。
「人情ストリート」と呼ばれる人宿町という立地にふさわしく、人と人との交流が感じられる雰囲気だ。

人宿町近隣のお店とコラボメニューを実施していることもあり、取材時は無添加チョコレート専門店の「コンチェ(Conche)」とのコラボでセットメニューを販売していた。
「人宿町界隈のお店の方々は、みなさん親切で、声をかけてくださったんです。嬉しかったですね」と笑う。

「大学生カフェ 和み」の代表は「将来は経営者になる」という目標のもと、静岡の大学へ進学

代表の吉村高彦さんは福岡県出身で、静岡の大学への進学に伴い、静岡に居を移す。
高校生のときから「将来は経営者になる」ということを目標にしていた吉村さんは、交換留学を経験し、経営・経済の学科への進学を目標としていた。
その条件にあった大学の一つが静岡大学だったそうだ。
「大学入学当初はサッカー部に入部したのですが、週6回も活動があって。アルバイトをする時間もないし、これでは経営者になるという筋道を描きにくい。半年ほどで部活を辞めました。そんな頃、大学のキャリアデザインの活動の一環で、地元の経営者に会いに行こうという企画があったんです。さまざまな業種の社長さんと会話するという貴重な経験を得ることができ、視野が広がりましたね」。

その後、このキャリアデザインの活動の中に「株式会社をつくって、イベントでお店を出そう」という取り組みがあった。
複数のグループに分かれ実施。将来、経営者を目指す吉村さんは、当然、「社長」に立候補したそう。
「イベント当日はあいにくの雨天。プルコギのお店を出したのですが、これが大失敗。うまくいっていたグループもあったので、いい勉強になりました。天候のこと、お客さんのこと、さまざまな想定が必要でしたね」。
その後はしばらく飲食店などで経験を積みながら、学生らしい学生生活を過ごしていたが、友人からファイナンシャルプランナーの方を紹介される。
「いずれは自分で事業を起こしたいという相談をしたら『それなら大学卒業まで待つ必要はないんじゃない? 学生の起業家も今はたくさんいるよ』と言われたんです。このアドバイスがきっかけとなり、起業しようという思いが一段と強くなりました」。
それから大学で経営者との座談会を開催するような「夢追いサークル」というグループをつくり、同じように志をもつ仲間や後輩とともに活動をするようになる。

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「大学生カフェ 和み」の代表がアメリカで見つけたビジネスチャンス

大学3年生になり、念願だったアメリカへの交換留学へ。
「アメリカでは、つねにビジネスチャンスを探していました。そんなときふと気づいたのが、アメリカの大学構内にはカフェがたくさんあるのに、自分が通う大学内にはカフェがない。そして、今まで抹茶が苦手だったんですが、アメリカでたまたま飲んだ抹茶ラテやスムージーがおいしかった。海外に行って、はじめて抹茶のおいしさに気づいたんです。茶産地・静岡で、おしゃれでおいしい抹茶ラテをつくったら、人気が出るかなと思いました」。

2020年1月に帰国し、知り合いの経営者に相談したり、「夢追いサークル」のメンバーと物件を探したり、さまざまなカフェめぐりをするようになる。
「名刺もつくり、可能な限りカフェの経営者やスタッフの方と話をさせてもらいました。そんな中、『ラテのつくり方を教えてあげるよ』『抹茶をつかうなら、オーガニック抹茶をつくっているところがあるから、紹介してあげるよ』などと言ってくださる方々も。嬉しかったですね」。
抹茶の点て方は、茶道をしているお客さんからアドバイスをもらったそうだ。
面倒見がいいのは、静岡人ならではだと思う。

そして、キッチンカーをリースで提供してくれたのは、人宿町や七間町エリアで「OMACHI創造計画」を手がける創造舎だ。
「創造舎さんを紹介されて、初めて人宿町というエリアを知りました。こんな素敵なところがあるなんてと思い、ここでキッチンカーを使ったカフェをやろうという話に。でもその前に、創造舎さんから『まずは短期間だけ大学の近くでスタートしてみたら』と提案されたんです」。

こうして、2020年の8月27日、大谷街道沿いの静岡大学から徒歩3分程度の場所にある空き店舗の駐車場で、2か月という期間限定で「大学生カフェ 和み」がオープンした。
「大学から近いと言っても、決してよい立地ではなかったので、なかなかお客さんは来てくれませんでした。それでも少しずつ学生が立ち寄るようになり、SNSのフォロワーも増えていきました」。
そして、2020年11月13日に現在の場所へ移転。
2021年1月に入り、この場所にあった建物が解体することになり、一時休業。2月17日に再開したというわけだ。

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「大学生カフェ 和み」の代表の今後の予定

今春、静岡大学を卒業した吉村さん。今後のことについてうかがった。
「アメリカ留学中に、アメリカで開催された日本企業向けの就職フォーラムで日本企業から内定をもらっていました。しかし、就職はせず、このまま事業を続けていきます。ただ、『大学生カフェ 和み』は後輩に引き継ぎ、彼らに運営を担ってもらう予定です。私はというと、今、企業とコラボした新しいカフェ事業企画が持ち上がっていて、そちらの方にシフトしていく予定です」。

カフェ事業の立ち上げに奔走していた頃、同級生はちょうど就職活動の真っ最中。
「自分の就職活動のときは、すでに企業の方と話すということに慣れていたので、さまざまな会話ができ、純粋に就職活動を楽しんでいました。しかし、同級生はあまり楽しくなさそうだったんです。企業の方と話すということが、いかに実りがあり、充実しているかということを知ってほしいと思い、『大学生カフェ 和み』の立ち上げ準備中、就活イベントや学生のためのスキルアップの場を用意しました」。
今はこのときの経験を活かした新しいカフェ事業を企画中なのだという。
今後の吉村さんの新しい活動にもぜひ注目したい。

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【MENU】
《ドリンク》
●オーガニック抹茶ラテ……450円
●抹茶イチゴラテ……550円
●抹茶ミカンラテ……550円
●抹茶レモンソーダ……550円
●抹茶コーヒー……450円
●抹茶バナナスムージー……600円
●ハンドドリップコーヒー……400円
●ほうじ茶ラテ……450円
●カフェラテ……450円
※抹茶濃いめ+50円
※アイスの場合のみストロー代+30円。ストローは無添加無農薬でつくる天然すげでできたものを使用
※豆乳への変更も可能

《フード》
●行列ができるポルトガル料理店のたまごタルト……400円
●チキンパイ……400円
●抹茶シフォンケーキ……400円

「大学生カフェ 和み」の詳細はwomo店舗ページをチェック

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更新日:2021/4/20
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