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<番外編:読者レポート>いざという時のために…今考える女性目線の避難所ライフ

地震などの災害時に自宅で過ごせない時に利用する避難所。今、女性が安心して過ごせるよう、その運営の仕方も変化している。どんなところに女性目線が活かされ、また自分を守るためにどんな備えが必要なのか、静岡市が開催した避難所訓練をwomo読者がレポート!

安心できる避難所づくりは女性の「声」と「行動」から

阪神・淡路大震災や東日本大震災、近年では熊本地震や西日本豪雨災害など、大きな災害の度に報道で目にする避難所。被害に合わないことに越したことはないが、災害はいつ、どこで発生するかわからない。もし自分が避難所での生活を強いられたら……。そんな目線で参加できる避難所訓練が、9月1日の防災の日に開催された。

ここ数年、特に重視されているのが、“女性に配慮した避難所運営”。避難所では、着替えやトイレなど、女性にとって気がかりなことが多い。例えば、トイレの前に男性がいたり、夜間暗い場所にあると、女性が利用しにくく感じるだけでなく、性犯罪が引き起こされる原因になる。
他にも、プライバシーのない避難所で授乳がしにくい、男性の支援物資配給係りから生理用品をもらい
にくい、などの声も多い。こうした問題を、女性目線を取り入れて解消していくことで、プライバシーの確保やストレスの軽減、性犯罪の防止に繋がっているのだそう。

災害時には「自助」「共助」「公助」の3つの助け合いがあり、自治体や国からの「公助」を受けるためには、地域活動の「共助」で、どんな支援が必要になっているのかを把握する。避難所の運営は、この「共助」によって行われる。今回の体験では、私たちも積極的に自主防災に関わり、女性だから不安になること、恥ずかしく思うことを率直に伝えることで、避難所の環境が改善されることが学べた。

見て、聞いて、体験!

避難所環境改善訓練

避難所で考えられる不具合を女性目線で提示。女性が過ごしやすい環境作りに向け、積極的に意見が交わされた



陸上自衛隊仮設風呂見学

一度に10人ほどで利用でき、脱衣所や浴槽も広々。乾燥が早い珪藻土マットを採用するなど、実際に避難所で利用した人の声が反映されている



女性風呂は女性隊員が誘導してくれるから、安心♪

プライバシーを守る工夫

プライベートルーム

テント状になっていて、授乳時や人目に触れたくない女性の物干しに活用できる


更衣室

段ボール製。内側からしっかりと施錠できる工夫がされている


工夫次第でプライバシーを守れる空間もできるんだね


防災食づくり

ポリ袋とカセットコンロなど、ライフラインが止まった時でもできる調理法を体験。蒸し焼きそばなど4品を作った


Check! 女性に配慮した避難所の設備&情報発信

「防災女子」

静岡県警がHPで配布している防災防犯マニュアル。被災時の心構えや避難所運営のポイントを女性視点でまとめている


段ボールベッド

妊娠した女性や高齢者など、体調に配慮が必要な人に向けたベッドの準備も。囲いがあることで周囲の視線も気になりにくい


仮設風呂

自衛隊のお風呂は浴槽だけでなく、シャワーとカランも完備。小さな子どもと一緒に入浴する女性も多いので、男性の湯温よりも低めに設定されている

【取材協力】
静岡市 危機管理課(葵区追手町5-1)
“市政出前講座”実施中

電話番号

054-221-1012

更新日:2020/4/13

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