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【Woman's File】一般社団法人しずのわ 山田三樹さん

働く女性の魅力に迫る『Woman's File』。womo7月号掲載の女性をご紹介

山田 三樹さんにインタビュー

オクシズの文化や伝統を守り人々の思いや技を伝えていく

一般社団法人 しずのわ代表理事 山田 三樹さん

浜松市出身。大学卒業後は地元企業に就職したが、もっと人と関わりたいと転職を決める。2006年に「静岡県文化財保存協会」に就職。文化財を通じてオクシズと関わるようになり、その魅力を広く伝えるため、2018年5月「一般社団法人 しずのわ」を設立、代表理事に就任。
■一般社団法人 しずのわ
静岡市葵区常磐町2-6-7


静岡に残る伝統文化を多くの人に知って欲しい

大学で近世文学を専攻していたこともあり、江戸の文化から感じる日本人の心や、それらを大切に受け継いでいる伝統が好きでした。卒業後は地元の浜松で、ものづくり関連の企業に就職しましたが、実際の仕事はパソコンや数字が相手。転職を考え、文化財に関わる仕事がしたいと「静岡県文化財保存協会」の求人に応募、採用されました。3年目くらいから県外研修会の企画を任され、自主的に仕事ができるようになると、目に見える文化財だけでなく、人々が守っている地域の歴史や文化、心を、より多くの人に伝えたいと思うようになって。協会の枠を超えて広い分野で発信できないかと気づいたんです。

人や文化、伝統作物。地域をつなげる静岡の輪

今年の5月に「一般社団法人 しずのわ」を立ち上げました。“しずのわ”とは“静岡の輪”。現在の主な活動は、オクシズの文化や伝統、人々の温かさといった魅力を静岡の都市部でPRし、興味を持ってくれた方に足を運んでもらえるような情報を発信していくことです。法人といっても私一人ですが、周囲には協力してくれる人がたくさんいます。それぞれの人や団体が、それぞれに専門の活動をしているので、私はそのつなぎ役になれたらと思っています。そのひとつが、在来蕎麦の保存に取り組む「在来蕎麦たがた」でのコーディネーターの仕事。在来種の伝え方をはじめ、オクシズのPRコーナーや朝市を企画しています。地域特有の在来作物は、実は立派な文化財。オクシズにもたくさん残っていて、井川地区で育てられている在来蕎麦もそう。お蕎麦を食べに来て「在来蕎麦ってなんだろう」と思ってくれた人に、その育つ環境を知ってもらい、オクシズにも訪れてもらう。その流れを作ることで、地域文化を守りたいんです。
将来的には、静岡全体の活性化につながるような貢献をしたいですね。文化財も在来種も、人がつくり守ってきたもの。一番大切なのは「人」だと実感しています。「しずのわ」の活動はまだ始まったばかり。「静岡県文化財保存協会」での仕事も含めて、みんながつながり、大きな”静岡の輪”ができるよう頑張りたいです。

山田さんのTurning Point

《26歳》モノや相手が見える仕事に就職

建造物や伝統芸能などの文化財に関わる仕事に。様々な専門家と出会い知識も増える。自らの仕事のベースとなるホームグランドを見つけた。


《36歳》オクシズの魅力に気づく

悩みを抱えていた頃、オクシズの縁側カフェに癒される。目の前の茶畑の景色に元気をもらい、地域と、そこに暮らす人のためになにかしたいと思うように。


《37歳》活動の幅を広げる団体設立へ

「しずのわ」の設立には、周囲の心強い後押しが。まだ迷いがあった時、知人が作ってくれた素敵なロゴマークを見て、悩まず前に進もうと決意。


《38歳》オクシズPRの発信場所を作る

「しずのわ」の活動開始。「在来蕎麦たがた 静岡中田店」(静岡市駿河区中田4-10-27)でオクシズのPRコーディネーターとしても活躍。

お仕事風景

「静岡県文化財保存協会」でも、元気に活動中。毎年開催する「民族芸能フェスティバル」では、企画や出演団体の交渉、司会など、準備から当日の運営まで全てに関わる。保存協会では会員を募集中。詳しくはHPで。

更新日:2018/6/27
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